「ストレスに効くアロマが知りたい」
「ストレスを和らげる香りって、結局どれがいいの?」
そんなふうに感じて、この記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
ストレスを感じたとき、ふっと香りに癒される。そんな経験、ありませんか?
しかし、実際にストレスを緩和するアロマはたくさん紹介されていますが、効果を感じる香りは、人によって大きく違うことはあまり知られていません。
私自身、アロマインストラクターの資格を持ち、これまで多くの香りをストレスケアに取り入れてきた経験からいえることがあります。
それは、本当に心をほぐすアロマは、「自分自身に合った香り」を見つけることから始まるということです。
この記事では、8割の人が知らないアロマの選び方について、専門家の視点からわかりやすく解説していきます。
無理に「おすすめ」を探すのではなく、あなた自身にぴったり合う香りを一緒に見つけていきましょう!
なぜ香りはストレスを和らげるのか?
香りには、ストレスで疲れた心と体を和らげる力があります。
香りが鼻から入った瞬間、脳の「大脳辺縁系(だいのうへんえいけい)」という場所にダイレクトに届きます。
この大脳辺縁系は、私たちの感情や本能を司る部分。
さらに、リラックスや緊張をコントロールする神経である「自律神経」にも深く関係しています。
香りをかぐと、この大脳辺縁系が反応して、
「リラックスしていいよ」
「緊張をゆるめて大丈夫だよ」
という指示を出し、リラックスモードになる副交感神経を優位にしてくれるんです。
しかも、香りが脳に伝わるスピードはわずか0.2秒ほど!
私たちが意識するよりもずっと早く、香りは心に届いていきます。
例えば、仕事が忙しくてイライラして帰ってきたとき。
ふわっと好きな香りが漂ってくると、張り詰めていた気持ちが和らぎ、思わず深呼吸してしまったことはありませんか?
これは香りが脳に届き、自律神経に働きかけてくれた結果なんです。
だからこそ、ストレスを感じたときにアロマを取り入れるのはとても理にかなった方法。
香りの力を借りて、自分自身をそっと整えることができるんですよ。
「おすすめランキング」の香りではダメ
「ランキング1位の香り=あなたに効く香り」とは限りません。
それどころか、逆効果になることもあります。
その理由は、ストレスの感じ方も、香りの好みも人それぞれ違うからです。
例えば、ある人にとっては「ラベンダーの香り」がとてもリラックスできるものでも、
別の人にとっては「甘すぎて落ち着かない」と感じることもあります。
「ストレスにいい」とされる香りはたくさんありますが、大事なのはあなた自身が心地よいと感じるかどうかです。
ネットで「ストレス解消に効く!おすすめNo.1」と紹介されていた香りを買ったのに、
「なんか好きになれないな……」と感じたことはありませんか?
これは、香りと心の相性が人によって違う証拠。
ランキングはあくまでも目安であって「万人に合うアロマ」ではないんです。
だからこそ、人気に左右されずに、あなた自身がリラックスできる香りを選ぶことが、
本当にストレスを和らげるための近道といえます。
例えば、同じラベンダーでも、育った場所や気候によって香りはまったく違うんです。
フランス産のラベンダーはやわらかく甘く、標高の高い地域で育ったものはすっきりとした爽やかさが際立ちます。
まるで、産地によって甘さや香りが変わるフルーツのように、アロマの香りもひとつとして同じではないんです。
だからもし「ラベンダーは苦手…」と思っていたとしても、あなたにとって心地よいラベンダーに出会える可能性もあります。
苦手だと思っていた香りの中に、実はお気に入りが隠れているかもしれない。
そんな出会いがあるのも、アロマの面白さなんです!
まずはストレス状態をセルフチェック!
自分に合う香りを見つけるためには、まず今の自分のストレス状態を知ることが大切。
ストレスにはいろんなタイプがあり、感じ方によって必要な香りのサポートも変わるからです。
例えば、イライラが強い人と、なんとなく不安で落ち着かない人とでは、心にフィットする香りが違います。
今の自分の状態をざっくり把握することで、よりピッタリなアロマを選びやすくなりますよ。
ここでは簡単なセルフチェックをしてみましょう!
最近のあなたにあてはまるものをチェックしてください。
【ストレス状態セルフチェック|15問】
⬜︎小さなことでイライラしやすい(A)
⬜︎理由もなく不安な気持ちになる(B)
⬜︎朝起きても疲れが取れない(C)
⬜︎周囲の人に怒りをぶつけたくなることがある(A)
⬜︎ちょっとしたことで落ち込む(B)
⬜︎休んでも体が重く感じる(C)
⬜︎体に力が入りっぱなし(肩や背中がこる)(A)
⬜︎夜、考えごとで眠れなくなる(B)
⬜︎休日でもだるくてやる気が出ない(C)
⬜︎人に対して短気になりがち(A)
⬜︎何事も悪い方向に考えてしまう(B)
⬜︎仕事中も集中できない(C)
⬜︎自己否定しやすくなっている(B)
⬜︎物事にすぐ腹が立つ(A)
⬜︎長時間寝てもスッキリしない(C)
🟥 イライラタイプ(Aが多い)
・怒りっぽくなる・カッとなりやすい
🟦 不安タイプ(Bが多い)
・落ち込みやすく不安が続く
🟩 お疲れタイプ(Cが多い)
・なんとなくダルい・集中できない
※バラけた場合は、今一番つらいと感じる症状に合わせて香りを選びましょう!
ストレスを和らげるアロマ選びの第一歩は、自分の今の心と体の状態を知ることから。
どんなに人気の香りでも、自分の今の状態に合っていなければ、心に響きません。
次の章では、セルフチェックの結果に合わせて、あなたに合うアロマを一緒に探していきましょう!
セルフチェック結果から選ぶ『あなたに合うアロマ』
セルフチェックの結果をもとに、あなたに合うアロマを見つけましょう。
ストレスの感じ方によって、自分に合う香りは違います。
イライラタイプ、不安タイプ、お疲れタイプのそれぞれの傾向に合わせて、サポートしてくれるアロマの種類も変わってくるんです。
セルフチェックの結果から、あなたに合う香りを見つけてみましょう。
以下の表に、タイプ別におすすめの精油と、それぞれの香りの特徴をまとめています。
タイプ | おすすめ精油 | 主な作用 | 香りの特徴 |
---|---|---|---|
イライラ | グレープフルーツ、スイートオレンジ、ベルガモットなど | 感情を落ち着けてリフレッシュ | 爽やかな柑橘系 |
不安 | ゼラニウム、ラベンダー、ローズオットーなど | 心を穏やかにし安心感を与える | やさしい・包み込むようなフローラル |
お疲れ | ペパーミント、レモン、ローズマリーなど | 疲労回復・集中力UP | すっきり・シャープな香り |
【参考】代表的なストレス緩和アロマ一覧
ここでは代表的な「ストレスを和らげる」と言われるアロマもまとめてご紹介します。
代表的だからといって、無理に選ばなくても大丈夫!
あなた自身が「いい香りだな」「ほっとするな」と感じる香りが、あなたにとってのリラックスする香りなんです。
アロマの種類はたくさんあるので、ぜひリラックスできる香りを探してみてくださいね。
次は、見つけた香りを、日常に取り入れる方法をお伝えします。
日常にアロマを取り入れる方法
アロマは、特別な準備をしなくても、日常にかんたんに取り入れることができます。
アロマを使う時は、ディフューザーや特別な道具が必要と思われがちですが、実はちょっとした工夫で、今すぐにでも香りを楽しむことができるんです。
難しく考えず、日常のいつもの行動に香りをプラスするだけで、無理なくストレスケアを続けることができますよ。
【マグカップを使う】
アロマ専用のマグカップを用意し(ダイソーや3COINSなどでOK!)にお湯を注ぎ、アロマオイルを1滴垂らします。
立ち上る湯気で温かさを感じつつ香りも楽しめる、お手軽な方法です。
在宅ワーク中のデスク横や、寝る前の寝室でもすぐにできるのでおすすめ!
【ティッシュを枕元に置く】
ティッシュにアロマを1滴垂らし、寝る前に枕元に置くだけ。 自然に香りが広がって、心地よくリラックスしながら眠れます。朝起きたらティッシュを捨てるだけなので、準備や後片付けがないのでややこしくありません。
【コットンを使う】
コットンにアロマを1〜2滴垂らし、小さめのジップロックに入れておく方法もおすすめ。
バッグやデスクに忍ばせておけば、自宅以外の外出先でもサッと香りを取り入れられますよ。
【ちょっと慣れてきたら…こんな使い方も!】
・アロマストーンやディフューザーを使えば、本格的にデスクや寝室に置いて香りを楽しめます。
・精製水にアロマを数滴入れると手作りアロマスプレーが完成!疲れた時にシュッとひと吹きすれば、一瞬で香りに包まれてリラックスできます。
最初のうちは、ちゃんと準備しなきゃと構える必要は全くありません。
できる範囲で、できるときに、香りをそっと取り入れる。
これだけで、日常にやさしいリラックスタイムが生まれますよ。
アロマを続けてストレス緩和を習慣化するコツ
アロマの効果を感じるためには、特別なときだけでなく、日常の中で「続けること」が大切です。
ストレスは毎日少しずつたまるものだからこそ、アロマも特別なイベントではなく「小さな習慣」として取り入れてみてください。
そうすることで、無理なく自然に心と体を整えていくことができます。
毎日ちょっとだけ香りを取り入れるだけでも、自律神経にじんわり働きかけるサポートにもなりますよ。
【無理なく続けるための3つのコツ】
①生活の中に「ついで」で取り入れる
「何かをするついで」に香りをプラスすると、忘れずに続けやすくなります。
例)寝る前にはティッシュにアロマを1滴たらして枕元に置いてからベッドに入るなど。
②時間を決めずにシーンで使う
21時に絶対使うなどの時間縛りより「仕事の休憩時間に」のようなシーン設定の方がハードルが下がります。
例)仕事の合間の休憩時間に、マグカップにお湯を張ってアロマを入れる
③完璧を目指さずできるときだけでOKにする
毎日続けなきゃと思うとプレッシャーになるので、できたら褒めるくらいの感覚で気軽に続けましょう!
続けるコツは、できる範囲で生活に溶け込ませることです。
毎日絶対に、使わなくても大丈夫。
無理なく続けることで、気がついたらあなたの日常の中にアロマが自然に根づいているはずです。
あなただけの「ストレスを和らげるアロマ」で心を軽くしよう
ストレスを和らげるアロマは、効能ではなく、あなた自身が心地よいと感じる香りを選ぶことが一番です。
人気ランキングやおすすめリストを参考にするのもいいですが、本当に心をほぐしてくれるのは、あなたが「好きだな」と思える香り。
アロマには、嗅いだ瞬間に脳や自律神経に働きかけ、リラックスモードへと導いてくれる力があります。
だからこそ、一般的な声に惑わされず、あなた自身の感覚を大切にすることが一番なんです!
気になる香りに出会ったら、ぜひ一度試してみてください。
日常の中に好きな香りがあると、それだけで心がふっと軽くなる瞬間が生まれますよ。
難しく考えなくても大丈夫なので
「これ、なんだか好きかも」
その直感をぜひ信じてくださいね。
完璧な香り探しより、まずはあなたの心地よい香りを見つけて、日常に小さな癒しを作っていきましょう。